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マジック・アワー

2006年01月27日
マジック・アワー
映画やTV、写真の世界では『マジック・アワー』という時間があります。
これは日没からほんの数分間の、1日で最も美しい空が撮れる時間であり、
人物やモノが最も美しく撮影できる時間帯。
このマジック・アワーだけで撮った映画や写真集もあるそう。

ほんの一瞬の時間ですから、ちょっと目を離した隙に辺りは真っ暗になってしまいます。

暗闇が広がる直前の、一瞬の美しい時間・・・。
そこには人間が絶対に真似できない、自然だけが表現できる美しさが存在しています。
もしかしたら、このマジック・アワーだけに聞くことができる音もあるのかもしれません。
日常の慌しさの中、ほんの少しだけこんな美しい風景を愛でる“ゆとり”が欲しいですね!

そんなオレンジブルーが混じりあった素敵な時間に、
こんな素敵なアルバムは如何でしょうか?
Al Di Meola
『Al Di Meola / Orange and Blue』
01.Paradiso
02.Chilean Pipe Song
03.Ta'alina Chant
04.Orange And Blue
05.This Way Before
06.Summer Country Song
07.If We Meet Again, Part One
08.If We Meet Again, Part Two
09.Cyprus
10.Theme Of The Mother Ship
11.Precious Little You
12.Casmir
13.On My Own


孤高のギタリスト「アル・ディメオラ」が94年に発表した、彼の集大成的なアルバムです。
「アル・ディメオラ」というと、人並みはずれたスピードと精度の高い魔法の指で、
ギターに魂をブチ込むスーパー・ギタリスト。
「チック・コリア」「リターン・トゥ・フォーエバー」を卒業してからも、エレクトリックとアコースティックをマルチ&パラレルに扱いながら、地中海音楽やタンゴの要素を取り入れ、常に新しいサウンドを追求してきたアーティストです。
また79年には「ジョン・マクラフリン」「パコ・デ・ルシア」の3人でアコースティック・ギターによる
「スーパー・ギター・トリオ」を結成。
三者三様のテクニックが奇跡のハーモニーを生み出し、一躍スーパー・ギタリストとして世界にその名を知らしめました。

そんな彼が94年に発表したこのアルバムは、
これまでのスパニッシュなイメージは影を潜め、多分に「パット・メセニー」を意識した・・・、
いや“パクった(笑)!”と言っても過言ではないくらい「パット」的なアルバムです。
多分、目隠しして聞かせたら殆どの人が
「パットの新譜?・・・いや間違いない!」
と思うでしょう(笑)。
丁度『ファースト・サークル』辺りのサウンドに近いかな。

まずは参加ミュージシャン。
「スティーヴ・ガッド(dr)」「ピーター・アースキン(dr)」「マヌ・カッチェ(dr)」「ピノ・パラディノ(b)」「マーク・ジョンソン(b)」そして「パット・メセニー」が発掘してデビューさせた「ノア(vo)」・・・と、超豪華なメンツ。
超絶ギタリストをバック・アップするには、
こんな凄腕のミュージシャンじゃないと追いつけませんよね。

そして肝心の中身ですが、超絶ギタリストのアルバムと言うよりも、かなりバンド指向のサウンドで仕上がっており、かなり「パット」っぽい①④⑤⑥⑧⑩や、ECMサウンドにも通じる透明感溢れる⑤⑦⑨⑪など、スパニッシュなテイストは影を潜め、それでいて普通じゃ絶対に弾けない超絶テクニックも披露。

「パット・メセニー」“水彩画で描いた風景画”とするならば、「アル・ディ・メオラ」はジャケット同様、“油絵で描いた心象風景画”といった感じでしょうか。
『エレガント・ジプシー』『エレクトリック・ランデヴー』の様な“ギタリストの作品”とは違う、“アーティスト、アル・ディ・メオラ”の作品と言えましょう。

彼のファンでなくとも、是非一度チェックしてみてください。
「パット・メセニー」のファンは聴かなきゃマズイですよ!!


マジック・アワーに、貴方は誰と過ごしますか?
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FUSION | コメント(13) | トラックバック(0)
コメント
オレンジとブルーが混じりあった
あの色がなんともいえずに好きです!得にブルーが言い表せない色をしている。そしてだんだんと闇が近づいていくんですよね。
>、“油絵で描いた心象風景画”
なんとなく想像できました。パットは聴いたことあるので、なるほどな!!ここにくると文章にも感心してますよ~こんな素敵な言葉を並べてみたいです!!
♪ろうずさん。
夕陽がきれいに見える時間も好きですけど、
太陽が沈んで、ブルーから黒に変わるあのわずかな時間の空の色を見ていると、
ナゼか切なくなってきますよね。

>こんな素敵な言葉を並べてみたいです!!

いえいえ、何となくそんな言葉が出てきただけで(照)。
みなさんの文章を読んでいると、
もうちょっと文才があったらなーって反省しきりです!
evening
まさにおっしゃるとおり!だと思います。美しい写真です。日常にあるんですねーこのような光景が・・・。MUさんの文章と写真で神聖な気持ちにさせていただきました。『evening falls』by enya
こんにちは。
『ノア』のファースト・アルバム持っていますよ!
久しぶりに聴いてみようかなぁ。
写真は何処の風景でしょう?
とっても切ない感じの写真でいいですね~!
私の実家の近くはすぐ海なんです。
小さいころからこういった風景は見慣れていますが、最近はドライブなども
していないし、
もっぱら春夏秋はキャンプで山に行くことが多いからゆっくりこんな時間に
音楽聴きながら一人ドライブしたいです!(一人じゃさみしい??かな~笑)
♪にっしぃさん。
この写真は、偶然に撮れたものなんですけど、
ほんのちょっと空や景色を意識して見ると、世の中は気が付かないだけで美しいものが沢山あるんですねー。
おっしゃる通り神聖な気持ちになりましたよ~。
こんな景色に「ENYA」も似合いそうですね!


♪ちひろ@福岡さん。
おー!
「NOA」のアルバムお持ちでしたか!
最初はそのアルバムにしようと思ったんですけど、
アルバム・タイトルでこっちにしちゃいました(笑)。
でも「NOA」もいいですよねー。
「パット・メセニー」のヴォーカル・ヴァージョンって感じで☆
ちひろさんもこんな素敵な時間を過ごしてみては如何ですか?
助手席・・・空いてますよ(笑)!!


♪みんみんさん。
写真は、先日書いた「孫次凧」に行った時の帰り道。
北九州は若松の海岸です。
朝からあまり天気が良くなかったんですが、
昼過ぎから晴れて、夕方にこんなキレイな色に変化しました。
実家が海のスグそば??
いいですねー!
いつか(必ず)海のそばの家に住みたいと思っているんです。
潮風がどうとか、色々と不便な面もあるんでしょうけど、
心が洗われそうで(笑)。

えっ?一人じゃ寂しい??


・・・助手席、空いてますよ(笑)。
黄昏マニアとしてはたまらなく好きな瞬間ですねぇ。
冬はこういった色はなかなか目にできない土地なので春までの辛抱なのです。
>太陽が沈んで、ブルーから黒に変わるあのわずかな時間の空の色
そうそう。完全に沈んだ後のあの色がたまらんのです。
うっとり
私のリビングとキッチンからは海と美しい夕焼けが見られます。夕暮れ時にはっとするほど美しい景色に出会えることがあるのですが、それがマジックアワーだったのですね。
このCDは私が聴かずして誰が聴く!って感じですよね。いつも美しい写真と文章とアルバムで色んな女性を魅了されるMuさんは罪な方・・・。
二つの明かり…トワイライト
トワイライト・タイムつまり太陽と月の二つのライトが共存するわずかばかりの瞬間。
ぼくの夕陽好きの師匠でもあります油井さんの作品をご紹介します。
http://www.sunset.gr.jp/index.htm
是非!
自然とのハーモニーを奏でられる音楽…というのがぼくの好きな音の基準です。
夕方
空気までもが、ブルーとパープルとオレンジに折り重なって、得も言われぬ幻想的な雰囲気になる時がありますよね。
マジック・アワー、初めて聞きました。

私が借りたベスト盤には、1、4、が収録されていました。
確かにパット的ですよね。

Muさん、ダメです、今日は私の番ですよ!(笑)
♪祥さん。
黄昏マニアの祥さんとしては、この写真は酷だったかな(笑)?
せめて写真だけでも楽しんでいって下さいね!
私も太陽が沈んでしまって、暗闇に変わる瞬間の、あの深いブルーが好きです・・・。


♪risaさん。
えー!
リビングとキッチンから海と夕焼けですって!?
そんな素敵なお部屋に暮らしているんですか~・・・いいなぁ。
一度お邪魔してみたいですね☆
もちろんその時のBGMは持参いたします(笑)。
そうそう、このアルバムはrisaさんなら死ぬほど気に入ってもらえると思いますよ!
「パット」のセレクトの中に入ってても誰も気が付かないぐらい「パット」してますから。

>写真と文章とアルバムで色んな女性を魅了されるMuさんは罪な方・・・。

残念ながら現実は誰も魅了させられなくて・・・(泣)。


♪KENNYさん。
そっか・・・太陽と月の二つの明かりの時間なんですね。
今初めて気が付きました。
でも、そんなムーディーなお言葉を述べられるKENNYさんこそ“罪作りな男性”なのかも(笑)。
油井さんは私も大好きですよ☆

>自然とのハーモニーを奏でられる音楽…というのがぼくの好きな音の基準です。

そうですよねー。音楽だけでももちろん楽しめますけど、
自然とリンクしたときの感動に勝るものはないかもネ!


♪a tempoさん。
>Muさん、ダメです、今日は私の番ですよ!

ハハハ!見つかってしまった(笑)。
(※分からない方はa tempoさんのブログでどうぞ!)
分かりました。じゃ、ジャンケンでね!
マジック・アワーという言葉は、映画やTVの世界で良く使われる言葉です。
でも「マジック・アワー」という名前を付けた方は、きっとロマンティックな方なんでしょうね☆

>私が借りたベスト盤には、1、4、が収録されていました。
確かにパット的ですよね。

ネネネ!そうでしょ?
「パット」以外の何物でもないって感じですよね!
うーん、うまいこと表現しますねぇ。

<“水彩画で描いた風景画”と
“油絵で描いた心象風景画”。

パット的だけど、パットじゃないですもんねぇ。
昔、クリエーションのT田さんが
アル・ディ・メオラを聴いて
「まるでダメおら」って言らしいですが、
僕はそんなにダメだとは思ってなくて、
結構気になる人の一人です(^^♪
♪taro0o0o0o0o0さん。
いえいえ、そんなに大した表現じゃないですよー(照)。
何となく・・・そう、何となくそう思っただけです(笑)。

>アル・ディ・メオラを聴いて
「まるでダメおら」って言らしいですが・・・

ハハハ!!座布団3枚☆

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